2026.03.05 代謝・内分泌の病気
尿酸値が高いと言われたら?激痛の痛風発作が怖い!放置リスクと今日からできる対策
はじめに:尿酸値が高いと言われて不安な方へ
健康診断で「尿酸値が高いですね」と指摘される方は年々増えています。
自覚症状がないため放置してしまう人も多いのですが、尿酸値の上昇は体の中で"静かに進むリスク"を抱えています。
痛風発作だけでなく、腎臓病や心血管疾患につながることもあるため、早めの対策がとても大切です。
- 尿酸値が高い=高尿酸血症とは?
- 尿酸値 7.0mg/dL 以上 → 高尿酸血症
- 放置するとどうなる?4つの主なリスク
- 兵頭内科眼科・ハートクリニックでよく見られるタイプ
- 患者さんが誤解しやすいポイント
- 今日からできる生活改善:無理なく続けられる5つのポイント
- 治療が必要なケースとは?
- 尼崎市の兵頭内科眼科・ハートクリニックでの診療について
- まとめ:尿酸値が高いと言われたら、早めの対策を
尿酸値が高い=高尿酸血症とは?
尿酸は、体の中で「プリン体」という物質が分解されるときに生じる老廃物です。
プリン体は、実は食べ物だけでなく、体の細胞が新しく生まれ変わるときにも自然に作られるため、誰の体の中にも存在しています。
通常、尿酸は血液中に溶けた状態で流れ、腎臓を通って尿として体の外に排泄されます。
しかし、次のような理由でバランスが崩れると、血液中の尿酸が増えすぎてしまいます。
尿酸が増える仕組み:2つのパターン
① 尿酸が"作られすぎる"場合
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- プリン体を多く含む食品(レバー・魚卵・ビールなど)の摂りすぎ
- 肥満や過食による代謝の亢進
- 激しい運動で細胞が大量に壊れる
- ストレスやアルコールで尿酸の産生が増える
体の中でプリン体が大量に分解されると、尿酸が過剰に作られてしまいます。
② 尿酸が"排泄されにくい"場合
実は高尿酸血症の多くは、この「排泄低下型」です。
- 腎臓の働きが低下している
- 水分不足で尿量が少ない
- アルコールによって尿酸の排泄が妨げられる
- 肥満や高血圧、糖尿病などの生活習慣病がある
- 遺伝的に尿酸を排泄しにくい体質
腎臓での"ろ過"や"再吸収"のバランスが崩れると、尿酸が体に溜まりやすくなります。
尿酸値 7.0mg/dL 以上 → 高尿酸血症
痛風は、この高尿酸血症が続いた結果として起こる病気です。
症状がなくても、尿酸値が高い状態が続くと体に負担がかかります。
放置するとどうなる?4つの主なリスク
血液中の尿酸が一定以上になると、溶けきれなくなった尿酸が結晶化し、関節や腎臓に沈着します。
① 痛風発作(激しい関節の痛み)
足の親指の付け根が突然腫れ、夜中に目が覚めるほどの激痛が起こります。
一度発作が起きると、再発しやすくなるのも特徴です。
② 尿路結石
尿酸が結晶化して腎臓や尿管に石ができることがあります。
背中や脇腹の激痛、血尿などを引き起こします。
③ 慢性腎臓病(腎機能の低下)
高尿酸血症は腎臓に負担をかけ、腎機能の低下につながることが知られています。
腎臓病が進むと、むくみ・倦怠感・高血圧などの症状が出ることも。
④ 動脈硬化・心血管疾患のリスク上昇
尿酸値が高い人は、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まるという報告もあります。
生活習慣病の一つとして捉え、早めの改善が重要です。
兵頭内科眼科・ハートクリニックでよく見られるタイプ
高尿酸血症といっても、患者さんの背景はさまざまです。
尼崎市の兵頭内科眼科・ハートクリニックでは、次のようなタイプの方が特に多く見られます。
① 健康診断で初めて指摘された「無症状タイプ」
- 痛みがないため放置しがち
- 「そのうち下がるだろう」と様子を見る方が多い
- 実はこのタイプが最も多い
→ 症状がなくても腎臓や血管に負担がかかっている可能性がある
② 痛風発作を経験した「再発リスクが高いタイプ」
- 足の親指の激痛で受診
- 発作が治まると通院をやめてしまうケースが多い
→ 治療中断が再発の最大要因
③ 生活習慣病を併発しているタイプ
- 高血圧・脂質異常症・糖尿病など
- 肥満傾向があり、尿酸の排泄が低下しやすい
→ 複数の生活習慣病があると尿酸値が下がりにくい
④ アルコール摂取が多いタイプ
- 特にビール・日本酒を好む方
- 「蒸留酒なら大丈夫」と誤解しているケースも
→ 種類に関係なく飲みすぎは尿酸値を上げる
⑤ 遺伝的に尿酸を排泄しにくいタイプ
- 家族に痛風の人がいる
- 食事に気をつけても尿酸値が高くなりやすい
→ 体質による影響も大きく、早めの対策が必要
患者さんが誤解しやすいポイント
医師として診療していると、患者さんが共通して抱きやすい誤解がいくつかあります。
① 「痛風発作がなければ治療しなくていい」
→ 誤解です。
痛みがなくても、尿酸値が高い状態は腎臓や血管にダメージを与え続けています。
② 「ビールだけが悪い」
→ 誤解です。
ビールはプリン体が多いですが、日本酒、ワイン、焼酎なども飲みすぎれば尿酸値を上げます。
③ 「プリン体の多い食品だけを避ければ良い」
→ 不十分です。
実は、尿酸の多くは"体内で自然に作られる"もの。
食事だけでコントロールしようとすると限界があります。
④ 「水を飲めば治る」
→ 水分摂取は大切だけど、それだけで尿酸値は下がりません。
生活習慣全体の見直しが必要です。
⑤ 「薬は一度飲めば治る」
→ 継続が大切。
尿酸値は薬をやめると再び上がりやすく、痛風発作のリスクが高まります。
⑥ 「痩せればすぐ改善する」
→ 体重管理は重要だけど、急激なダイエットは逆に尿酸値を上げることも。
ゆっくり減量することがポイント。
今日からできる生活改善:無理なく続けられる5つのポイント
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① 水分をしっかりとる(1日1.5〜2Lが目安)
尿酸は尿として排泄されるため、水分不足は大敵。
こまめに水を飲む習慣をつけましょう。
② アルコールを控える
特にビールはプリン体が多く、尿酸値を上げやすい飲み物です。
焼酎・ウイスキーなどの蒸留酒でも飲みすぎは禁物。
③ 食事の見直し
避けたい食品
- レバー・白子などの内臓類
- 魚卵(いくら・明太子)
- ビール・日本酒
- 砂糖の多いジュース
おすすめの食品
- 乳製品(ヨーグルト・牛乳)
- 野菜・海藻
- きのこ類
- 水分の多い果物(スイカなど)
④ 適度な運動
急激な運動は逆に尿酸値を上げることがあります。
ウォーキングなどの軽い運動を継続することが大切です。
⑤ 体重管理
肥満は尿酸の排泄を妨げるため、適正体重を目指すことが尿酸値改善につながります。
治療が必要なケースとは?
生活改善だけでは尿酸値が下がらない場合や、痛風発作を繰り返す場合は、薬による治療を検討します。
- 尿酸の生成を抑える薬
- 尿酸の排泄を促す薬
- 痛風発作時の痛みを抑える薬
医師が症状や腎機能を確認しながら、適切な治療を提案します。
尼崎市の兵頭内科眼科・ハートクリニックでの診療について
当院では、尿酸値が高い方に対して以下のようなサポートを行っています。
尿酸値が高いと言われたとき、「どこまで気にすればいいのか」「何から始めればいいのか」と不安になる方は少なくありません。
当院では、患者さん一人ひとりの生活背景や体質に合わせて、無理なく続けられる改善を一緒に考えていきます。
① 血液検査による尿酸値・腎機能のチェック
尿酸値だけでなく、腎臓の働きや炎症の有無、生活習慣病の合併なども総合的に確認します。
- 尿酸値
- クレアチニン(腎機能)
- eGFR
- 血糖値・脂質などの生活習慣病関連項目
「痛風発作が起きる前のサイン」を早期に見つけることができます。
② 生活習慣の丁寧なヒアリング
尿酸値は生活習慣と深く関係しています。
当院では、ただ数値を見るだけでなく、次のような点を丁寧に伺います。
- 食事の傾向(肉・魚・アルコールの量)
- 水分摂取量
- 運動習慣
- 仕事の忙しさやストレス
- 睡眠の質
- 家族歴(遺伝的な要因)
患者さんの"生活のリアル"を理解することで、無理のない改善策を提案できます。
③ 食事・運動のアドバイス
尿酸値の改善には、日々の生活習慣が大きく関わります。
当院では、患者さんの生活スタイルに合わせて、無理なく続けられる方法を一緒に考えます。
- プリン体を控えるだけでなく、水分摂取・食事バランス・アルコール量を総合的に調整
- 「何をどれくらい減らすか」「代わりに何を食べると良いか」を具体的に提案
- 運動は、激しい運動ではなく、関節に負担の少ないウォーキングや軽い筋トレを推奨
- 忙しい方には、短時間でできる習慣化のコツもアドバイス
「これなら続けられそう」と思える改善方法を一緒に見つけていきます。
④ 再発予防のための継続フォロー
尿酸値は、一度下がっても油断すると再び上昇しやすい特徴があります。
そのため、当院では"治療して終わり"ではなく、継続的なフォローを大切にしています。
- 定期的な血液検査で尿酸値・腎機能をチェック
- 数値の変化に応じて、食事・運動・薬の調整を提案
- 痛風発作が起きやすい時期(季節・生活の変化)に合わせた注意点を共有
- 生活習慣が乱れやすい方には、小さな改善を積み重ねるサポート
「痛風発作が起きてから」ではなく、「起きる前に予防する」ことが最も効果的 です。
当院では、患者さんが安心して生活できるよう、長期的な視点でサポートしています。
患者さんの生活背景を理解したうえで、無理のない改善を一緒に考えることを大切にしています。
まとめ:尿酸値が高いと言われたら、早めの対策を
尿酸値が高い状態は、症状がなくても体に負担をかけています。
放置せず、生活改善と定期的な検査でコントロールしていくことが重要です。
気になる症状がある方、尿酸値が高いと言われた方は、尼崎市の兵頭内科眼科・ハートクリニックへお気軽にご相談ください。
筆者情報
- 兵頭内科眼科・ハートクリニック
- 院長:兵頭 永一(ひょうどう えいいち)
- 1998年3月大阪市立大学医学部卒業
資格・専門医資格
- 日本循環器学学会認定 循環器専門医
- 日本内科学会認定 認定内科医・総合内科専門医
- 日本超音波医学会認定 超音波専門医
- 日本脈管学会認定 脈管専門医
- 下肢静脈瘤血管内焼灼術実施・管理委員会認定 血管内レーザー焼灼術実施医・指導医
- 日本心エコー図学会認定心エコー図専門医
- 身体障害者福祉法指定医(心臓)
- 医学博士







